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七曲り坂

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福井県道104号鯖江織田線。この道路にひとつだけ存在するトンネルがある。

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現在使用されている石生谷トンネルと、旧隧道である石生谷隧道である。

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新トンネルの織田側には石碑があり、ここに書かれている文字が

「今昔を 忘れてならじ 七曲り坂」


この七曲り坂というのは、旧隧道が出来る前の昭和元年まで使われていた峠道のことであり、その名の通り九十九折りの坂道であったことからこの名前が付けられた。では一体どこにあったのか。


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石生谷町側から、グネグネと山を登っていく道があり、市境のところでぷっつり途切れている。

間違いなくこれである。去年9月に散策した時のものがあるので、入口からご紹介しよう。

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ここから先はしばらく舗装路が続くと思いきやすぐ途切れる。至って普通の林道みたいな風景なので峠まで全カット。

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道こそここで途切れるものの、ここから登山道となっていく。
そして地図でもここで途切れているのだが……

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登山道の横から山の斜面を駆け下りていくであろうけもの道。

間違いない、この道が七曲り坂である。


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写真でこそわかりにくいが、はっきりとわかる道の跡。ぐねぐねと九十九折りを描きながら下りている。

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果たして昭和元年にトンネルが作られてから「車両」が通ったのは何度目だろうか。
もしかすると廃道後初かもしれない。88年ぶりの通行車両がこの自転車なのかも。

余談だがこの自転車は去年の年末にタイヤのフレームの歪みで廃車となった。懐かしい。


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かなり下まで下りてきたがここでもまだ九十九折りが見れる。これは道跡がよくわかるかもしれない。

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鬱蒼と茂った森の中、藪に邪魔されることなく歩きやすい道が続く。誰か定期的に歩く人がいるのだろうか。


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ところどころで路盤が崩れかけているところがあるが、まだ大丈夫だろう。

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一番のハイライトはここ。小さな切り通しである。
雨水による浸食も考えられるが自然の山で約90年やそこらでこうなるものはないのでは。おそらく当時からのものだろう。

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もう少しでゴールというところで道跡がわからなくなった。この辺りは植林された土地なのだろう。
林業を営む方々が木を切る場所だ。おそらく路盤ごと植林しているのだろう。

大体の道跡はわかったからここはショートカット。

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出てきたところを振り返って。ここに道があるとは考えられないだろう。

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そして場所は新トンネルの直上だった。


この後自転車で悠々と下って本道に復帰しようとしたら、動物用の電気柵に思いっきり突っ込んでしまった。
柵が壊れたりはしなかったものの、本気で危険だからこういうところでスピード出さないようにしような(自戒



(終)

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